2009年9月7日月曜日

Dudeneyのパズル

Tne New Martin Gardner Mathematical Libraryの2冊目を読んでいたら, Dudeneyのパズルというのに出会った.

正三角形を4つのピースに切り分け, 再配置して正方形を作れ. 難問である. この本は同時に解答を示しているが, それでよい理由はそう自明ではない.

まず解答は次の通り. 正三角形ABCの辺ABに中点D, BCに中点Eをとる. AEをEの方向にEBの長さだけ延長しFとする. AFの中点Gを中心に半径GFの円を描き, CBのBの方向への延長上との交点をHとする. Eを中心に半径EHの円を描き, ACとの交点をJとする. AC上にBEに等しくJKをとる. DとKからJEに下ろした垂線の足をそれぞれLとMとする.

正三角形ABCをJE, DL, KMで切り分け, 再配置すると, 同面積の正方形が得られる.



元の正三角形の1辺の長さを2とする. 三角形の高さは√3なので, 正三角形の面積も√3である. 従って同面積の正方形の1辺の長さは√√3である.

上の作り方で出来た正方形の1辺は√√3であろうか.

正三角形の1辺の長さを2とし, 作り方の図で考えると, AE=√3, AF=√3+1, ∴AG=GF=(√3+1)/2, GE=√3-(√3+1)/2=(√3-1)/2. GEHにおいて, EH=√(GH^2-GE^2) =√((√3+1)^2/4)-(√3-1)^2/4)) =√((3+2√3+1)/4-(3-2√3+1)/4)=√√3=EJ. これが作るべき正方形の1辺である.

Eから辺ACに下ろした垂線の足をNとする. EN=(√3)/2. 三角形JENと三角形JKMは相似で斜辺から比は√√3:1. KM=√3/2/√√3=(√√3)/2. つまり正方形の1辺の半分である.

ところで三角形EDLも, DE=JK(=1)だから, JKMと合同である. DL=(√√3)/2.

従って正方形の上と下の辺はLD+LD=MK+MK=√√3.

左の縦の辺は, LE=MJだから, LE+EM=MJ+EM=EJ=√√3. 右の縦の辺も同様. 従って正三角形と同面積の正方形が得られた.

なるほど.
ところで
√√3=1.31607,
A=(0,0), B=(1,√3), C=(2,0), D=(1/2,√3/2), E(3/2,√3/2), JN=√(√3-3/4), AJ=AN-JNなので J=(3/2-JN,0), K=(5/2-JN,0), ∠EJN=atan(EN,JK)=41.15゜
である. NとKはほとんど同じ位置だが, JN=0.99098ゆえ, Kの方がわずかに右にある.

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