2011年2月14日月曜日

水計算器

計算機にディジタルとアナログがあるのは周知のことだ.

アナログは計算尺のように物理量を使うといわれるが, 殆んどの機械は長さが基本である. しかし, もっと違う物理量を使うものはないか.

小学校のとき, 曲線で囲まれた面積を計測しようという課題があった. 私は, その形を厚紙から切抜き, 重さを測ればよいと考えたが, 先生の用意した解は方眼紙にコピーして, 桝目を数えるのだった.

面積計の話題は, このブログに何回も登場したが, 毛色が違うのは, ボストンの科学博物館にあった, 液体を使うPithagorasの定理の証明である.

ガラスで被われた一様な厚さの正方形の箱が3個, 3:4:5のPithagoras三角形の形においてあり, 色のついた水がはいっている. 箱の繋ぎ目は水が通れる. 全体の装置は垂直面になっていて, 中央あたりの水平の軸で回転できる.




まず3と4の箱が下に来るようにすると, その2つの箱に丁度いっぱいに水が入る. 次にそれを180度回転すると, 水はすべて5の箱に収まる.

「水は器に従いて」の歌の通り, 面積を保ちながら, 形が変えられるのを利用したものだ.

それなら体積は使えないかと考えたのが, 次の立方根計算器である.





右の円筒の途中まで水が入っている. 上まで満杯の時, 水面の高さを1とする. 図では0.5になっている. この水をそのまま, 左の円錐へ移す. そうすると円錐の母線に沿った目盛で, 先ほどの量の立方根0.79が読める仕掛けである.

しかしびしょびしょして, 実用にはなりそうもない. 粉体も無理だが, 微小な球の粒を, Pitagorasの機械のように, 閉じ込めて使うことなら出来そうである.

体積2倍の立方体をつくるのに, 使えたかもしれない.

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