2011年7月1日金曜日

再帰曲線

はるか昔のことを思い出した. 小学校に入学したら, 算術という科目があった. (その後しばらくして, 算数と名前が変った.) その教科書の表紙に面白い図形があったのを鮮明に覚えている. 少しずつ小さくなった直角二等辺三角形が繋がっているのが見える.



(教科書の絵はウェブページwww-cc.gakushuin.ac.jp/~851051/maed/09sakurai.pdfにもあった.)

これをいつまでも続けていくとどうなるかというのが, その図形を見たときのとっさの疑問であった.

70余年を経て, 計算してみた.



これは上に伸びる三角形の列の外側の線を描いたものだ. 最初の二等辺の長さを1とする. 真上に1だけ伸びると, 45°右に折れ, √(1/2)だけ伸びるという操作を繰り返す. 8回すすむと, 次はまた真上に進むから, ここで1サイクル終了したとして, この座標を計算すると,

x座標は 0+0.5+0.5+0.25+0-0.125-0.125-0.0625=0.9375
y座標は 1+0.5+0-0.25-0.25-0.125+0-0.0625=0.9375

である. 最初に1伸びたのが, 1サイクル終ると, 次は1/16だけ真上に伸びるから, 次のサイクルの終りの座標は, xもyも 0.9375+0.9375/16 だ. さらに次はこれに0.9375/162を足すことになるから, 初項が0.9375で公比が1/16の無限級数を計算することになる.

0.9375/(1-1/16)

だけれど, 0.9375が1-1/16だったから, この値は1だ. (上の図の赤線が1,1を示す.)

なーんだ, という結論だが, やっとせいせいした.

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