2012年7月8日日曜日

多面体描画道楽

一松先生の「正多面体を解く」の星形正多面体に最初に登場するのは, 星形大十二面体である. その記述はこうだ. 「正十二面体の各面の頂点に隣る5個の頂点は同一平面上にあって, 大きな正五角形をなします. これを星形正五角形の形に結びますと, 全体として星形正五角形すなわち正5/2角形が, 各頂点に3個ずつ会する星形正多面体ができます.」

「隣り」を動詞に使うのは数学者だけだが, 意味は十分通じる. そこで描いてみると



正5/2角形を1個描いただけだとこうだが, 12個全部を描くと何も分からない.



この図をプリンタで出力し, 鉛筆であちこちなぞっていると, どうも正五角形の中央を凹ませ, 正十二面体の各頂点を頂点とする三角錐があるように思えてきた.

その凹みの座標を調べるため, 前回のようにzx断面を考えると,  0, 1, 2, 3, 4の面の凹みは3から8の線と4から10の線の交点にあるようだ.



この図で凹みの中心はP, そのz座標は(√5-1)/2である.

ここまで分かると, 後は隠面消去のために面の前後関係の調整だけで, 下のような図が出来た.



この星形正多面体の枠と芯は次のようだ. 外側のオレンジ色の正十二面体が枠で, 内側の紫の正二十面体が芯である. その芯の20個の各面の上に正三角錐が乗っている.

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